バリニーズは、シャムの気品あるルックスそのままに、ふわりとしたセミロングの被毛をまとう「長毛のシャム」とも呼ばれる猫種です。青い瞳とポイントカラーに、軽やかな身のこなし。性格はとても甘えん坊で、人のそばにいることが大好きな“おしゃべり猫”。
日本ではまだ頭数が少なく、ペットショップで見かける機会はほとんどありませんが、室内でじっくり一緒に過ごしたい飼い主さんにとっては、まさに理想的なパートナーになり得る存在です。ここでは、日本で迎えるときのポイントも含めて、バリニーズの基本情報から飼い方までまとめて解説します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原産国 | アメリカ合衆国(シャムの長毛種として米国で確立) |
| 毛の長さ | セミロング〜長毛(シングルコート) |
| カラー | シールポイント、ブルーポイント、チョコレートポイント、ライラックポイント(ほかレッド/クリーム/トーティ/リンクスなども) |
| 模様パターン | ポイントカラー(耳・顔・足先・尾に濃い色が入るカラー・ポイント) |
| 体重 | オス約3〜5kg/メス約2.5〜4kg(小〜中型・スレンダー体型) |
| 性格 | 甘えん坊で社交的、おしゃべりで好奇心旺盛。人と遊ぶのが大好きなタイプ |
| 寿命(一般例) | およそ11〜14年程度(文献によって幅あり・個体差あり) |
| 公認団体 | CFA・TICA・FIFe・GCCF |
| 入手難易度(日本) | ★4(かなり困難・国内では希少種レベル) |
💡特徴
細くしなやかなオリエンタル体型で、長い円筒形の胴とすらりと伸びた四肢が印象的です。くさび形の頭に大きな耳、アーモンド形の濃いブルーの瞳を持ち、被毛はシングルコートのセミロング。体は淡い色で、顔・耳・脚・尾など末端が濃くなるポイントカラーが入り、ふさふさしたプルーム状のしっぽとあわせて「長毛のシャム」と呼ばれることも多い、非常にエレガントな見た目です。
| 区分 | 難易度 | 主な入手先 |
|---|---|---|
| ペットショップ | 一般のペットショップ、量販店では取り扱いほぼなし | |
| ブリーダー | 国内少数の専門キャッテリー、バリニーズを扱うブリーダー、海外ブリーダーからの輸入 | |
| 里親募集 | 一般の保護団体・個人保護主(ほとんどはMIXで、純血バリニーズはごく稀) |
💬 解説
日本では、バリニーズを店頭で見かけることはほぼなく、「入手困難な品種」と紹介されることが多いです。実際の入手ルートは、国内の少数ブリーダーやキャッテリーからの直接お迎え、もしくは北米・欧州のブリーダーから輸入するケースが中心。
価格はサイトによって幅がありますが、国産のブリーダー直販で20〜35万円前後、ショータイプや輸入個体では30〜50万円以上になるケースもあり、希少種としてやや高値〜高額帯と考えておきましょう。輸入の場合は、検疫や輸送費、仲介手数料などが上乗せされるため、事前に総額の見積もりを必ず確認しておくことが大切です。
💡 豆知識
「シャム柄の長毛っぽい猫」でも、血統書や登録団体の情報がなければ、必ずしもバリニーズとは限りません。純血として迎えたい場合は、血統書の発行団体名と登録名を必ず確認しましょう。
- 甘えん坊で人懐こく、家の中では常に飼い主のそばにいたがる
- 社交的で好奇心旺盛。子どもやほかのペットとも打ち解けやすい
- おしゃべりで表情豊か。人と遊ぶ・コミュニケーションをとるのが大好き
- とても甘えん坊で人懐こく、家の中では常に飼い主のそばにいたがる。膝やベッドで一緒にくつろぐ時間が長く、「理想の室内猫」と感じる人が多い。
- 社交的で好奇心旺盛な子が多く、子どもや他の猫・犬とも上手に付き合えるため、ファミリー世帯でも安心して迎えやすい。
- シャム譲りの気品あるポイントカラーとふわりとしたセミロングの被毛が美しく、歩く姿やしっぽのプルームが「見ているだけでうっとりする」との声が多い。
- 人と一緒にいることが好きな分、長時間の留守番や構ってもらえない時間が続くとストレスをためやすく、鳴き声・粗相・いたずらでアピールする子もいる。
- 比較的運動量は「中程度」だが食欲旺盛な子も多く、遊びや運動が不足すると太りやすい。肥満に伴う生活習慣病のリスクに注意が必要。
- 日本ではブリーダーや情報源が少ないため、病気や血統の相談相手を見つけにくく、「情報収集やブリーダー探しに苦労した」という声が見られる。
- しゃべり出したら止まらニャい
用件があるときはもちろん、ただの「聞いて聞いて」トークも多め。返事をするとさらに会話が盛り上がり、気づけば人間の方が先に根負けする。 - 家中どこでもストーカー係
トイレもキッチンもお風呂前も、とりあえずついてくる。ドアを閉めると外から「開けてますよね?」と言いたげな視線が刺さる。 - ふわふわなのに意外と軽い問題
抱き上げると見た目より軽くてびっくり。「あれ?もうちょっと重いと思った…」と毎回同じリアクションをされている。 - ブラッシング=ご機嫌タイム
シングルコートで絡みにくいのに、ブラシを見せると自らゴロン。気持ちよくなりすぎて、終わらせようとすると前足でブラシを引き止めてくる。 - PC作業は“バリニーズ監視付き”
キーボードの上を歩く、画面前にドンと座る、マウスの上に顎をのせるなど、あの手この手で「そろそろ休憩したら?」と主張してくる。 - おもちゃ収納場所を完全把握
じゃらしやボールをしまっている引き出しをきっちり記憶。近くに行くと「そこにあるの知ってるよ?」とばかりにじっと見つめてプレッシャーをかける。 - 来客にも遠慮ゼロでご挨拶
人見知りゼロの子だと、初対面の来客の膝に自然にイン。結果、「え、今日からうちの子?」と言われるほどの懐きっぷりを発揮する。 - 夜の添い寝ポジションは早い者勝ち
飼い主が寝る体勢に入った瞬間、枕元や胸元を素早く確保。ほかの猫より一歩早くベストポジションを押さえてドヤ顔で丸くなる。 - ごはん前だけ運動量MAX
普段は優雅に歩いているのに、ごはん前だけは大運動会。スリスリ・スリ抜け・ゴロンのフルコースで「お腹空いたアピール」を全力で表現。 - 写真では伝わらない“ミスト感”
霧がかったような模様がチャームポイントなのに、写真だとただの薄いポイントに見えがち。「実物はもっときれいなんだけどなぁ」が飼い主の口癖になる。

バリニーズという名前から、インドネシアのバリ島原産と思われがちですが、実はアメリカで生まれた猫種です。ルーツをたどると、19世紀後半にタイ(旧シャム)から欧米へ渡ったシャムのなかに、ときどき長毛の子猫が生まれていたことに行き着きます。当時、こうした長毛の子は「血統上の欠点」とみなされ、繁殖には使われずペットとして可愛がられる程度でしたが、シルクのような被毛とシャムらしい気品ある姿に惹かれる人が少しずつ増えていきました。
20世紀半ばになると、アメリカのブリーダーたちがこの長毛タイプに注目し、「長毛のシャム」を独立した品種として確立しようという動きが本格化します。当初はそのまま「ロングヘアード・シャム」と呼ばれていましたが、優雅な動きとエレガントな見た目がバリ島の舞踏を連想させることから、より印象的な名称として「バリニーズ」と名付けられました。血統的にはあくまでシャムの長毛バージョンであり、ポイントカラーや性格の傾向はシャムと非常によく似ています。
その後、CFA・FIFe・TICA・GCCFなど主要な猫登録団体で相次いで公認され、世界的に「長毛のシャム」として知られるようになりました。カラーバリエーションは、シール・ブルー・チョコレート・ライラックといった伝統的なポイントカラーが基本で、団体によってはレッドやトーティ、リンクスポイントなども認められています。
日本では、シャム猫は古くからよく知られていますが、バリニーズに関しては近年までほとんど知名度がありませんでした。最近になって、猫図鑑やペット保険サイト、オンラインの猫メディアなどで取り上げられるようになり、「長毛のシャム」「おしゃべりで甘えん坊な長毛さん」として少しずつ認知が広がってきています。ただし、国内での頭数はまだ少なく、ブリーダー情報も限られているため、実物に出会えたらかなり幸運な“レアキャット”と言えるでしょう。
環境づくり
- 人と一緒にいる時間を確保できる、静かで落ち着いた室内環境を用意する
- 高すぎないキャットタワーやステップを配置し、運動と見張り台の両方を満たす
- ベッドやソファなど「人のそばでくつろげる場所」を複数用意し、常に近くにいられるようにする
食事
- 室内猫向けの総合栄養食を基本に、年齢と運動量にあわせて給餌量を管理する
- 太りやすい子もいるため、体重と体型を定期的にチェックし、おやつはご褒美程度に控えめを意識する
遊び
- じゃらしやボール、知育トイなどを使って、1日数回「短時間でも濃い遊び時間」を作る
- おしゃべり・コミュニケーションが好きなため、声かけや撫でる時間も「心の運動」として大切にする
先天的な病気やリスク、老後になりやすい病気等を以下に記載します(あくまで「なりやすいとされる一般例」であり、必ず発症するわけではありません)。
| 病名 | 内容 |
|---|---|
| 進行性網膜萎縮(PRA) | 網膜の細胞が徐々に機能を失っていく遺伝性の目の病気。シャム系統の猫で報告があり、暗い場所で見えにくくなるなどの症状がゆっくり進行することがある。 |
| 遺伝性心疾患(心筋症など) | 一部の血統で、心筋の異常による心不全リスクが指摘されることがある。若い頃からの定期的な健康診断と心エコー検査が早期発見に役立つ。 |
| 歯周病・口内炎 | 口腔トラブルは多くの猫に共通するリスク。歯垢・歯石の蓄積から歯肉炎や口内炎を起こし、よだれや食欲低下の原因になることがある。 |
📊 平均寿命(一般例):およそ11〜14年程度
💡 長く元気に過ごしてもらうためには、ワクチン・予防医療に加え、年1回以上の健康診断(シニア期は年2回)、適正体重の維持、口腔ケアなど「小さな変化に早く気づく習慣」をつけてあげることが大切です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 平均価格 | おおよそ20〜35万円前後(国内ブリーダー目安) |
| 価格差の要因 | 血統(ショータイプかペットタイプか)、毛色・ポイントカラー、両親のタイトル歴、ブリーダーの所在国(国内/海外)などで変動 |
| 購入ルート | 国内の専門キャッテリー・ブリーダー、海外ブリーダーからの輸入(仲介業者経由を含む) |
💡 選び方のコツ
見た目だけでなく、親猫の健康状態(遺伝性疾患の検査有無)、性格(人への慣れ具合・おしゃべりの度合い)、飼育環境(清潔さ・頭数管理)をしっかりチェックしましょう。迎える前にブリーダーとよく話し、バリニーズの性格や注意点をきちんと説明してくれるかどうかも大切な判断材料になります。
バリニーズとの暮らしは、静かなようで意外と賑やかです。朝起きるとベッドの上や枕元にふわふわのシルエットが丸くなっていて、目が合うと小さく一声「おはよう」。キッチンに向かえば当然のようについてきて、身支度をしているあいだも足元でスリスリ、会話をすれば“返事”が返ってくる…そんな「人と一緒にいる毎日」がごく自然に続きます。
日中は窓際やソファの背もたれで優雅にくつろぎ、ときどきおもちゃで全力ダッシュ。夜には膝の上やベッドで一緒にくつろぎながら、のんびりテレビや読書タイムを共有できます。派手に走り回るというより、「常に人のそばに寄り添ってくれる同居人」のような存在になってくれるでしょう。

| 飼い主タイプ | 相性度 |
|---|---|
| 初心者 | |
| 共働き家庭 | |
| 子どもがいる家庭 | |
| 1人暮らし |
💬 コメント
甘えん坊で人との距離が近いぶん、「毎日ある程度一緒にいられる時間がある家庭」に向いています。優しく接してくれる子どもがいる家庭や、在宅時間の長い1人暮らしの方とは相性◎。長時間のお留守番が続く共働き家庭の場合は、多頭飼いやペットシッターの利用など、寂しさケアの工夫があると安心です。
| 猫種 | 性格 | 入手難易度 | 飼いやすさ |
|---|---|---|---|
| シャム(サイアミーズ) | とても活発でおしゃべり、注目を集めたがる甘えん坊 | 構ってあげられる人向き | |
| ラグドール | 穏やかで抱っこ好き、マイペースなおっとりさん | 初心者でも飼いやすいとされる | |
| ノルウェージャンフォレストキャット | 活発だが落ち着きもあり、マイペースに甘えるタイプ | 被毛ケアを楽しめる人向き |
バリニーズは、性格面ではシャムに近く「おしゃべりで甘えん坊」ですが、被毛はラグドールのようなセミロングで、毛量はそこまで多くないため比較的お手入れしやすいのが特徴です。「長毛の優雅さも欲しいけれど、アクティブで人懐っこい性格の猫と暮らしたい」という人にぴったりのポジションと言えます。

パパちゃん、バリニーズって“長毛のシャム”って聞いたんだけどさ、あのふわふわの毛で走ったら絶対みんなの視線独り占めだよね?ぼくも長毛だったらもっとモテてたと思わない?

しょうちゃんでも十分モテモテだと思うけどね。バリニーズはシャムの長毛種で、ふわっとしたセミロングの毛に青い目がすごくきれいなんだ。動きも優雅だから、たしかに走るだけで視線はかっさらっちゃうかも。ただ、中身は結構おしゃべりで甘えん坊だから、そのあたりはしょうちゃんといい勝負だよ。

性格はどうなの?シャムってけっこうおしゃべりって聞くけど、バリニーズもやっぱり「ねぇねぇ!」ってずっとしゃべってくるタイプ?ぼく以上だったらパパちゃん大変そうだけど…。

うん、バリニーズもおしゃべり好きな子が多いね。でもシャムより声はちょっと柔らかめって言われてるよ。性格は甘えん坊で社交的、人のあとをついて回るところもあって、まさに“長毛版・おしゃべりシャム”って感じかな。構ってもらえないと寂しくなっちゃうところは、しょうちゃんと同じだね。

日本ではどれくらいレアなの?ぼく、おうちのガラス越しパトロール好きだけど、バリニーズって見たことない気がするんだよね。

しょうちゃんの観察眼は正しいよ。日本ではバリニーズを扱っているショップはほとんどなくて、ブリーダーさんも少ないんだ。獣医師さんの解説でも「入手が難しい品種」と書かれているくらいで、基本は専門キャッテリーか海外ブリーダーからのお迎えになることが多いみたい。だから、街で出会えたらかなりレアだね。

そんなレアなら、お値段もやっぱり“俺様級”なんでしょ?もしうちに来たら、ぼくのおやつ予算削られないか心配なんだけど…。

ふふ、そこは気になるよね。記事によって幅はあるけど、日本ではだいたい20〜35万円くらいが目安で、血統や毛色によってはもっと高くなることもあるみたい。輸入になるとさらに費用がかかるから、迎える前にトータルの予算や条件をよく確認する必要があるね。しょうちゃんのおやつは…家計会議次第かな。

もしバリニーズさんがうちに来たらさ、ぼくの“家中パトロール隊長”の座、取られないかな?おしゃべりで甘えん坊同士って、ケンカになったりしない?

バリニーズは他の猫とも仲良くしやすいって言われていて、遊び好きだからしょうちゃんとはかなり気が合うと思うよ。ただ、どっちも甘えん坊で注目されたいタイプだから、パパとママの膝やベッドの上は順番を決めないと取り合いになるかもね。そこは僕たち人間がちゃんと調整して、みんなが安心して甘えられるようにしてあげたいな。

バリニーズは、シャムの気品と長毛の優雅さ、そして人懐っこさを兼ね備えた、とても魅力的な猫種です。日本ではまだ頭数が少なく、お迎えまでのハードルはやや高めですが、そのぶん家族になってくれたときの特別感は大きいはず。たくさんおしゃべりをして、たくさんスキンシップをしてあげられるおうちなら、しょうちゃんみたいな先住猫ともにぎやかで楽しい毎日が待っていると思います。迎えを検討するときは、価格だけでなく、健康管理やブリーダーさんとの相性も含めてじっくり準備してあげてくださいね。

