バーミラは、シルバーに輝く被毛と、バーミーズゆずりの人懐っこさをあわせ持つ、まだまだ日本では「レア猫」な存在です。ペルシャ・チンチラとバーミーズの偶然の出会いから生まれた比較的新しい猫種で、見た目はゴージャスなのに、性格は明るくてフレンドリー。この記事では、日本でこれからバーミラを迎えたい人向けに、性格・特徴・入手難易度・飼い方のポイントまで、まとめて解説します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原産国 | イギリス（英国） |
| 毛の長さ | 主にショートヘア（短毛）／一部セミロング（中毛） |
| カラー | シルバー系（シルバー・ティップ／シルバー・シェーデッド）、ゴールデン系ほか多数 |
| 模様パターン | ティップ、シェーデッド |
| 体重 | オス約3〜6kg／メスはやや軽め（中型〜中大型） |
| 性格 | 社交的で遊び好きだが落ち着きもあり、飼い主に寄り添いやすいタイプ |
| 寿命（一般例） | 約10〜15年 |
| 公認団体 | CFA・TICA・FIFe・GCCF など |
| 入手難易度（日本） | ★4（国内流通はかなり少なく、ブリーダー・里親ともに「ごく稀」） |
💡特徴
バーミラは、チンチラ・ペルシャのゴージャスな被毛と、バーミーズの筋肉質でしなやかなボディを受け継いだ中型猫です。丸みを帯びた頭と大きめの耳、アーモンド形のややつり目気味の瞳が印象的で、目の色は鮮やかなグリーン〜ライトグリーン系が多いとされています。毛は主に短毛ですが、ふんわりとしたセミロングタイプもいます。シルバーやゴールデンのティップ・シェーデッドと呼ばれるカラーパターンが代表的で、光が当たると毛先がキラキラと輝き、思わず見惚れてしまう美しさです。
| 区分 | 難易度 | 主な入手先 |
|---|---|---|
| ペットショップ | 一部の輸入対応ペットショップで、予約・取り寄せレベル | |
| ブリーダー | 専門ブリーダー、もしくは海外提携ブリーダーからの輸入 | |
| 里親募集 | 稀に里親サイト・保護団体で見かける程度 |
💬 解説
日本におけるバーミラの流通量はかなり少なく、「ペットショップでたまたま出会えたら相当ラッキー」というレベルです。国内で専門的に繁殖しているブリーダーもごく少数とされ、海外ブリーダーからの輸入を選ぶ人もいます。そのため、出会うまでに時間がかかる・価格が高くなりやすいという点は、あらかじめ覚悟しておきたいポイントです。
💡 豆知識
チンチラ・ペルシャとバーミーズのミックスに似た見た目の猫もいるため、「バーミラです」と紹介されていても、血統書の有無や登録団体をきちんと確認することが大切です。
- 人懐っこく社交的で、家族と一緒にいるのが好き
- 遊び好きだが、ずっとハイテンションではなく、ほどよく落ち着きもある
- 賢く学習能力が高く、おもちゃ遊びや知育トイも楽しめる
- 鳴き声は比較的控えめで、マンションでも暮らしやすいタイプ
- シルバーのキラキラした被毛が本当にキレイで、来客が来ると必ず「何て種類？」と聞かれます。
- 性格が程よく遊び好き＆穏やかで、初めて猫を飼う僕らにも安心感がありました。
- 鳴き声が控えめで、マンション暮らしの我が家でもストレス少なめです。
- そもそも出会う機会が少なく、子猫を探すのに数ヶ月〜1年待ちました。
- 価格が想像以上に高く、輸入を含めると予算を超えてしまった。
- 被毛のティップ／シェーデッドの子は特に気を遣う（毛色変化・体重増減）ので、少し管理が難しいと感じました。
- シルバー反射で「宇宙猫？」って言われる
光の加減でキラキラ輝く被毛を見て、来客に「宇宙人みたい」「宇宙猫だ！」とイジられがち。「うちの子は普通の猫です」と毎回説明するのもお決まりに。 - 遊びモードは突然、でもすぐ寝る
朝に全力で追いかけっこをしたかと思えば、数分後にはソファの端でスヤスヤ。スイッチONとOFFの切り替えが早くて、飼い主の方がついていけないことも。 - “ティップ毛”チェックが日課に
毛先の色の出方が気になって、ブラッシングのたびに「今日もいい感じかな？」と目を凝らしてしまう。もはや飼い主の趣味レベルの鑑賞タイム。 - 膝乗り…でも“自分のペース”優先
甘えて膝に乗ってきたのに、しばらくすると「もういいや」と言わんばかりにフイッと別の場所へ。ツンはないけど、マイペースさはしっかり主張。 - マンションでも「大きくなった？」と聞かれがち
筋肉質でぎゅっと詰まった体つきのせいか、実際の体重以上に「しっかりしてるね」「大きく見えるね」と言われることが多い。 - お客さん来ると“隠れてじっと”観察モード
社交的だけど慎重派な一面も。初めは机の下やキャットタワー上からじーっと観察して、安心したタイミングでそっと近づいてくる。 - 写真撮ると“目がグリーン”に強調されがち
スマホで撮影すると、瞳のグリーンが実物以上に鮮やかに写ってびっくり。SNSにアップすると「目がきれい！」コメントが必ずつく。 - 体重測定すると「意外と重い？」と驚く
見た目はスリム寄りでも、抱っこするとズシッとくる筋肉質ボディ。「こんなに重いっけ？」と毎回体重計を確認してしまう。 - おもちゃ3分→昼寝4時間のゴールデンコース
羽根じゃらしには全力で飛びつくのに、ひとしきり遊ぶとそのままゴロン。短時間で燃え尽きて、長時間のお昼寝タイムに突入するのがお約束。 - ブラッシング30秒で“毛玉予防完了”気分
短毛タイプが多いので、軽くブラシをかけるだけでもスッキリした気分に。ついサボりがちだけど、シルバーの色味維持のためにも定期的なケアは大事。
バーミラは、1980年代初頭のイギリスで誕生した、まだ歴史の浅い猫種です。きっかけとなったのは、ペルシャ・チンチラとリラ（ライラック）カラーのバーミーズとの“偶然の交配”でした。ペルシャ・チンチラは、長毛でゴージャスな被毛と穏やかな性格が魅力の猫種。一方、バーミーズは短毛で筋肉質、明るく活発な性格として知られています。この2種の良さがうまく合わさった子猫たちは、軽やかな被毛にシルバーのティッピングが入り、性格も人懐っこく魅力的だったことから、ブリーダーたちは「新しい猫種として育ててみよう」と考えるようになりました。
その後、1984年にはイギリスのブリーダーグループによってバーミラの品種標準が整えられ、1990年代には英国の主要な猫登録団体であるGCCF（Governing Council of the Cat Fancy）で正式に公認されます。さらにヨーロッパを中心に人気が広がり、FIFeやTICA、CFAなど国際的な猫登録団体にも登録されるようになりました。
当初はシルバー系のティップ・シェーデッドを基本としたカラー展開でしたが、育種が進むにつれてゴールデン系や、さまざまなポイントカラーが認められるようになります。ただし、あくまで「繊細なティッピングやシェーディング」「穏やかで人懐っこい性格」という核となる特徴は大切に守られてきました。
日本においては、まだ知名度も流通数も少なく、「猫好きの中でも通好みの希少種」といった立ち位置です。そのため、純血のバーミラと出会うには、海外ブリーダーとのつながりを持つキャッテリーや輸入対応のショップを通じて、時間をかけて探す必要があります。
環境づくり
- 家族と過ごせるリビングなど、人の気配を感じられる場所にお気に入りスペースを用意する
- キャットタワーやステップで上下運動できる環境をつくり、運動不足を防ぐ
- 静かに落ち着ける隠れ家（ベッドやボックス）も用意して、ひとり時間を確保してあげる
食事
- 年齢・体重・活動量に合った総合栄養食（ドライ・ウエット）をバランスよく与える
- 筋肉質になりやすい一方、運動量が少ないと太りやすいので、おやつやカロリー量は控えめに管理する
遊び
- ねこじゃらし・ボール・トンネルなどで、1日数回短時間でもよいので一緒に遊ぶ時間を作る
- 賢く好奇心もあるため、知育トイやおやつが出るパズル系のおもちゃもおすすめ
※ここでは一般的な情報をまとめています。個体差があるため、実際の健康管理はかかりつけ獣医師と相談してください。
| 病名 | 内容 |
|---|---|
| 歯周病・口内トラブル | 多くの猫種に共通するリスク。定期的なデンタルケアや獣医師のチェックが大切。 |
| 肥満 | 筋肉質な体型ゆえに体重管理が甘くなると肥満になりやすく、関節や内臓への負担が増える。 |
| 腎臓・泌尿器系疾患 | 高齢の猫に多い腎臓病や下部尿路疾患には注意。水分摂取量の確保と定期検査が重要。 |
📊 平均寿命（一般例）：10〜15年
💡 健康維持のためには、適正体重のキープ・バランスのよいフード・年1回以上の健康診断がポイントになります。特に中〜高齢期に入ったら、血液検査や尿検査を含めた定期チェックで早期発見を心がけましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 平均価格 | 国内ブリーダー経由で20万円前後〜、海外輸入を含めると30〜40万円以上になることも |
| 価格差の要因 | 血統（ショータイプかペットタイプか）、毛色・ティッピングの美しさ、親猫の実績、輸入コストなど |
| 購入ルート | 専門ブリーダー、輸入対応のキャッテリー・ペットショップ、稀に里親募集サイト |
💡 選び方のコツ
親猫の性格や健康状態、生活環境をしっかり見せてもらうことが大切です。できれば複数回見学を行い、子猫の様子や兄弟との関わり方をチェックしましょう。血統書の発行団体やワクチン接種歴、遺伝性疾患の検査有無なども、遠慮せず確認しておくと安心です。
バーミラとの暮らしは、「メリハリのあるまったりタイム」がキーワードです。日中は家族のそばでのんびり寝そべりながら、ときどき思い立ったようにおもちゃに飛びつく――そんな穏やかな時間が流れます。シルバーの被毛が日差しを受けてふわっと光る瞬間は、思わず写真を撮りたくなるほどの美しさです。
夜になると、家族がソファに集まるタイミングでそっと近づいてきて、一緒にテレビを見たり、膝の上や横でウトウトすることも。過度にベッタリではないものの、「ちょうどいい距離感」で寄り添ってくれるので、忙しい共働き家庭にも向いている猫と言えるでしょう。
| 飼い主タイプ | 相性度 |
|---|---|
| 初心者 | |
| 共働き家庭 | |
| 子どもがいる家庭 | |
| 1人暮らし |
💬 コメント
極端に神経質なタイプではなく、人懐っこさと落ち着きのバランスが良いので、初めて猫を迎える人や共働き家庭でも比較的飼いやすい猫種です。ただし、遊び時間ゼロの日が続くとストレスになることもあるため、1日数分でもスキンシップの時間を取れる人に向いています。
| 猫種 | 性格 | 入手難易度 | 飼いやすさ |
|---|---|---|---|
| バーミーズ | 明るく活発で人懐っこい。よくしゃべる子も多い | 甘えん坊で人と過ごす時間をとりやすい家庭向き | |
| チンチラ・ペルシャ | 穏やかでマイペース。ややおっとり | 長毛の被毛ケアが必須だが、性格は比較的飼いやすい | |
| ブリティッシュ・ショートヘア | 落ち着きがあり独立心もある。穏やかな“クマさん系” | 激しい運動は少なめで、室内でのんびり暮らしたい家庭に向く |
ねぇママちゃん、ぼくが見たあの“キラキラ銀色”の子ってバーミラって言ったの？どうして毛がそんなに光るの？
そうだよ、しょうちゃん。バーミラはチンチラ・ペルシャの血とバーミーズの血が混ざってできたから、銀色のティップやシェーデッドという被毛の特徴があるの。毛先の色の付き方が独特で、光のあたり具合でキラっと見えるんだ。
バーミラって日本でも手に入るの？ぼくみたいに毎日ドタバタ走り回れる？
実は、日本でバーミラを迎えるのはちょっと難しいの。流通数が少なくて、専門ブリーダーも少ないからね。子猫を探すのに時間がかかることもあるし、その分お値段も少し高めよ。活発な性格はバッチリだから、しょうちゃんみたいに遊び好きな子には向いてると思う。
毛のお手入れって大変？ぼくはいがいと毛まみれになるから気になる…
バーミラは被毛のお手入れは比較的ラクな方。主に短毛のタイプなら、週に1回くらいブラッシングすればOKと言われてるの。ただ、毛先の色味維持や健康維持のためにも定期的にチェックは必要だよ。
性格ってどんな感じ？ゆうまみたいに“一緒にいるけど触ると逃げる”タイプかしら？
うん、バーミラは社交的で遊び好きだけど、ほどほどに独立性もあるタイプ。人のそばにいたいけど、ずっとベッタリというわけではないから、触られた途端逃げちゃうゆうまさんタイプとも似てるかもね。
価格ってどれくらい？ぼくのご飯代もかかるし気になる…
国内では価格の幅がかなり出ていて、ブリーダー経由で子猫を迎えると20万円前後という情報があるよ。ただ、海外から輸入を考えると30〜40万円以上かかるケースもあるみたい。安心できる血統書や遺伝子検査を確認することが大事。
バーミラは、銀色に輝く美しい毛並みと遊び好きで穏やかな性格を併せ持つ希少な猫種です。ただし、日本では出会うまでに時間がかかったり、価格が高めになりやすい点には注意が必要です。初めて猫を迎える方は、「じっくり待つ覚悟」と「信頼できるブリーダー選び」を大切にしながら、自分たちの生活スタイルに合うかどうかをよく考えて検討してみてくださいね。
