まばらな被毛と鋭いまなざしで「オオカミみたい」とも言われるリコイ(リュコイ/ライコイ)。一度見ると忘れられない強い見た目をしていますが、中身はとても穏やかで人懐っこいギャップたっぷりの猫種です。
ここでは、日本の一般家庭で一緒に暮らす視点から、性格・特徴・入手難易度・飼い方のコツまでを分かりやすく整理して紹介します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原産国 | アメリカ合衆国(主にテネシー州・バージニア州など) |
| 毛の長さ | 短毛〜セミロング程度のシングルコート(部分的に無毛になることもある) |
| カラー | 黒系ロアンを基本に、ブルー系・レッド系・クリーム系などのロアンカラー |
| 模様パターン | ロアン(混毛)、ソリッド、タビー(クラシック/マッカレル)、スポッテッドなど |
| 体重 | オス約3.0〜5.0kg/メス約2.5〜4.0kg が目安(中型・引き締まった体型) |
| 性格 | 穏やかで愛情深く、社交的で遊び好きだが、初対面にはやや慎重な一面もある |
| 寿命(一般例) | おおむね12〜15年前後(個体差あり) |
| 公認団体 | TICA・CFA(一部クラス)・GCCF・WCF などで公認 |
| 入手難易度(日本) | ★5(非常に入手困難:国内にごく少数のブリーダーがいるレベル) |
💡特徴
リコイ最大の特徴は、「ロアン」と呼ばれる黒毛と白毛が混じった被毛と、部分的に無毛〜薄毛になる独特の毛並みです。顔や四肢、尻尾などに地肌が見えやすく、そのシルエットが“狼人間(werewolf)”を連想させることから、英語名の Lykoi(ギリシャ語で「狼」)が名付けられました。
体型は中型で、スラリとしたフォーリン〜セミフォーリンタイプ。筋肉質で引き締まっており、しなやかに動く姿は野性的ですが、胸はほどよく厚く、脚もバランスよく長めです。頭部は逆三角形のくさび形で、大きめの耳と、イエロー〜ゴールド系の印象的な瞳を持ちます。被毛はアンダーコートが少ないシングルコートで、季節や個体によっては全身の毛がかなり抜け、スフィンクスのように見える時期もありますが、その後また生えそろうのも特徴です。
| 区分 | 難易度 | 主な入手先 |
|---|---|---|
| ペットショップ | 一般の量販型ペットショップでの取り扱いはほぼなし | |
| ブリーダー | ライコイを扱う国内キャッテリーがごく少数(予約制が基本) | |
| 里親募集 | 純血としての掲載例はほぼ皆無で、出会えたら超レアレベル |
💬 解説
リコイは世界的にも新しく頭数の少ない猫種で、日本ではさらに希少です。国内では、TICA登録の小規模キャッテリー(例:北海道帯広市「猫峰」など)がライコイを扱っている例があるものの、出産は不定期で、基本的に予約待ちが前提と考えておいた方が良いでしょう。一般的なペットショップで見かけることはほぼなく、「本気で探しても簡単には出会えない」レベルの希少種です。
里親・保護猫ルートで純血のリコイに出会える可能性も、現状ではかなり低いと考えられます。日本語での情報や飼い主コミュニティもまだ少なく、お迎えを検討する場合は、国内外のブリーダー情報や英語情報も含めて、じっくりリサーチする姿勢が重要になります。
💡 豆知識
リコイはスフィンクスやデボンレックスとは異なる独自の遺伝子変異による毛質で、健康チェックの結果、特定の皮膚病や遺伝性疾患が原因ではないと確認されたうえで猫種として認められました。
- 穏やかで愛情深く、人にベッタリしやすい
- 社交的で、先住猫や犬・子どもとも仲良くなりやすい
- 遊び好きで、じゃらしやボール遊びが大好き
- 初対面には少し慎重だが、慣れると甘えん坊モード全開
- 見た目はワイルドなのに、とても穏やかで甘えん坊。飼い主の後をついて歩いたり、呼ぶと返事をしたりと、“犬っぽい”一面にハマる人が多い。
- 社交性が高く、先住猫や犬、小さな子どもとも徐々に距離を縮めていけることが多い。「最初は警戒していたけれど、今では一緒に遊んでいる」という声も。
- 抜け毛の量自体は長毛種より少なめで、「掃除がラクに感じる」という飼い主もいる(ただし、皮膚ケアや室温管理など別のケアは必要)。
- 見た目が独特なため、来客や初対面の人から「病気なの?」と誤解されがちで、そのたびに説明が必要になる。
- 皮膚が露出している部分が多く、乾燥や擦れ、日焼けなどへの配慮が欠かせない。「普通の短毛猫より、皮膚の状態をよくチェックしている」という声が多い。
- 日本では飼育頭数がごく少ないため、日本語の情報や同じ猫種の飼い主仲間が少なく、トラブル時に相談できる相手を見つけにくい。
- 朝イチの寝癖が「デフォルトスタイル」
普通の猫なら寝癖に見えるボサボサ毛も、リコイにとってはいつものスタイル。起き抜けでもほとんど見た目が変わらず、「今日も仕上がってるね」とつい声をかけたくなる。 - 光の加減で“毛が増えたり減ったり”して見える
ロアン模様とまばらな被毛のせいで、日差しや照明によって毛量が多く見えたり、つるっと見えたり。写真を見返すと「同じ子だよね?」と二度見してしまう。 - 初対面の人の第一声がほぼ「えっ…!」
玄関に出てきた瞬間、「えっ、この子どうしたの!?」と驚かれるのが日常。慣れてくると、「健康な新しい猫種なんです」と説明するのがすっかり定型トークになる。 - 狩りモードに入ると“ミニ狼”に見える
おもちゃを追いかける時の鋭い目つきとしなやかな動きは、まさに小さな狼。じゃらしをくわえて去っていく後ろ姿に、「今ちょっと野生に帰ってたよね?」と笑ってしまう。 - 触ると予想外に“ふわサラ”
見た目のワイルドさから「ゴワゴワしてそう」と思いきや、意外と柔らかくサラっとした毛並み。「見た目と触り心地のギャップにハマる」飼い主が続出。 - 暖かい場所は“素早く占拠”
毛が少ないぶん、日向やブランケットの上など暖かいスポットを見つけるのが超得意。気づけばホットカーペットのど真ん中を陣取っていて、人間の座る場所がなくなる。 - 換毛期の毛が“細かい綿毛”みたい
抜け毛は量こそ少なめでも、ふわっと軽い綿毛のような毛が多く、空中をユラユラ漂いがち。「さっきまでなかったよね?」という場所からも、ふと現れる。 - 写真だと“実物の迫力”が伝わりにくい
スマホで撮ると、どうしてもただの薄毛の猫に写ってしまい、「このカッコよさが伝わらない!」と撮影研究に励む羽目に。結局、「肉眼に勝るものなし」と悟る。 - 寝顔は意外と“天使レベル”にかわいい
キリッとした目つきがチャームポイントのリコイだが、眠っている時はあくび顔もへそ天も超無防備。ギャップ萌えがすごくて、写真フォルダが寝顔だらけになる。 - 呼ぶと“じわじわ近づいて”くるツンデレ狼
名前を呼ぶとすぐ来る時もあれば、遠くからこちらをじっと見て、時間差でトコトコ歩いてくる時も。「別に来てあげたわけじゃないし?」と言いたげなツンデレ感も含めて愛おしい。

リコイ(リュコイ/ライコイ)は、2000年代初頭のアメリカ・テネシー州やバージニア州で見つかった、ごく新しい猫種です。もともとは、ごく普通の家庭猫の血統から「まばらな被毛とロアン模様」を持つ子猫が偶然生まれ、その独特な姿がギリシャ語で「狼」を意味する“lykoi”という名前の由来になりました。外見だけ見ると病気のようにも思われたため、ブリーダーはまず大学の皮膚科や遺伝学の専門家と協力し、徹底的な健康チェックを実施。その結果、遺伝性疾患や皮膚病ではなく、自然な毛質変異であることが確認されました。
その後、健康で性格の良い個体同士を慎重に選びながら繁殖が進められ、近親交配を避けるために家庭猫(ドメスティックショートヘア)とのアウトクロスも取り入れつつ、現在のリコイらしい姿と性格が作られていきました。狼人間を思わせるワイルドな外見とは裏腹に、人と遊ぶことが好きで社交的・穏やかな性格を重視した育種が行われたことも特徴です。
2010年代に入ると、TICA(The International Cat Association)をはじめとする国際団体で新しい猫種として認められ、ヨーロッパやカナダなどにもブリーディングの輪が広がりました。一方で、毛包の構造に関する研究から、リコイでは毛包炎や黒ずみなどの皮膚トラブルが起こりやすい可能性も指摘されており、見た目だけでなく健康面への配慮も重要視されています。歴史が浅く頭数も少ないため、猫種としてはまだ“発展途上”の部分も多く、健康と福祉に配慮した慎重な繁殖が今後も課題となるでしょう。
環境づくり
- 直射日光を避けられるカーテンや日陰スペースを用意し、夏場の日焼け対策を行う
- 冬場は毛布・ベッド・ペットヒーターなどで、暖かく過ごせる「定位置」をつくる
- 高い場所に登れるキャットタワーと、隠れられるボックスやトンネルを両方用意し、安心できる居場所を複数つくる
食事
- 年齢に合った総合栄養食を基本に、体型維持と筋肉量を保てるよう、適切なカロリーとタンパク質を意識する
- 皮膚の健康維持のため、オメガ3・6脂肪酸を含むフードや、獣医師と相談したうえでサプリメントを取り入れる場合もある
遊び
- 猫じゃらし・ボール・トンネルなどを使い、1日数回の“ハンティングごっこ”で狩猟本能を満たしてあげる
- 知育トイやおやつを使ったノーズワークなど、頭を使う遊びも取り入れ、ストレス発散と運動不足解消を同時に行う
先天的な病気やリスク、老後になりやすい病気等を以下に記載します。
| 病名 | 内容 |
|---|---|
| 皮膚炎・毛包炎 | リコイは毛包の構造が特殊で、毛包炎や黒ずみ(コメド)、嚢胞などの皮膚トラブルが起こりやすい可能性が報告されています。異常があれば早めに動物病院で相談を。 |
| 日光性皮膚炎・日焼け | 被毛が薄く地肌が露出しやすいため、強い日差しによる日焼け・炎症に注意が必要です。直射日光を避ける工夫や、日中の窓辺での過ごし方に配慮しましょう。 |
| 一般的な高齢猫の疾患 | 現時点で特定の遺伝病との関連ははっきりしていませんが、他の猫種同様、腎臓病・心臓病・口腔内トラブルなどのリスクはあります。シニア期には特に定期検診が大切です。 |
📊 平均寿命(一般例):12〜15年前後
💡 健康維持のためには、年1回以上の健康診断・ワクチン接種、口腔ケア、体重管理にくわえ、皮膚の状態をこまめにチェックしてあげることが重要です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 平均価格 | 目安として25万〜100万円以上(国内は事例が少なく、相場は安定していない) |
| 価格差の要因 | 希少性・血統(海外有名キャッテリー出身かなど)・カラーや毛量・繁殖者の評判・輸入費用・ワクチン・マイクロチップ・避妊去勢の有無など |
| 購入ルート | ライコイを扱う国内外のブリーダー(キャッテリー)との直接取引が中心で、予約待ちが前提となることが多い |
💡 選び方のコツ
リコイを本気でお迎えしたい場合は、まず猫種の健康面・皮膚の特徴・必要なケアについて十分に理解したうえで、信頼できるブリーダーを探すことが重要です。親猫の健康状態(遺伝病検査の有無や皮膚トラブルの有無)、性格(人懐っこさ・穏やかさ)、飼育環境(衛生面・頭数管理)などをよく確認し、できれば見学やオンライン面談で直接質問してから判断しましょう。
リビングに入ると、ホットカーペットの真ん中で小さな狼のようなシルエットが丸くなっている——そんな光景が、リコイとの暮らしの日常です。朝は飼い主の起床に合わせてノソノソ起きてきて、まだ半分寝ぼけた顔のまま「ごはん?」と見上げてくる姿に、思わず笑ってしまうでしょう。
日中は窓辺の陽だまりやブランケットの上など、あたたかい場所を渡り歩きつつ、ときどき猫じゃらしやボールで全力ダッシュ。夜になるとソファやベッドに上がってきて、さりげなく身体をくっつけて眠る…そんな“距離近め”の生活スタイルになりやすい猫種です。見た目のインパクトとは裏腹に、実際に暮らしてみると「優しくて甘えん坊な家族の一員」としての一面の方が、ずっと強く感じられるでしょう。

| 飼い主タイプ | 相性度 |
|---|---|
| 初心者 | |
| 共働き家庭 | |
| 子どもがいる家庭 | |
| 1人暮らし |
💬 コメント
リコイは性格的には穏やかで人懐っこく、初めて猫を迎える家庭でも暮らしやすい一面がありますが、皮膚ケアや室温管理など、やや“ひと手間”かかる部分もあります。毎日ある程度一緒に過ごす時間が取れる人、こまめな観察やケアを楽しめる人、そして個性的な見た目を理解して受け入れてくれる家族がいるお家に向いている猫種といえます。
| 猫種 | 性格 | 入手難易度 | 飼いやすさ |
|---|---|---|---|
| スフィンクス | 人懐っこく活動的で、かなりの甘えん坊。常に人のそばにいたがるタイプが多い。 | (国内ブリーダーはいるが頭数は多くない) | 皮膚ケアと温度管理の手間はかかるが、人との距離が近くコミュニケーションを楽しみやすい |
| デボンレックス | 好奇心旺盛でやんちゃ、遊び好き。抱っこ好きな子も多く、“小悪魔的”な魅力。 | (専門ブリーダー中心で流通) | 体は丈夫だが寒さに弱い傾向があり、室温管理と遊び時間の確保がポイント |
| コーニッシュレックス | 活発で運動量が多く、社交的。高い場所や走り回る遊びが大好き。 | (メジャーではないが探せば見つかるレベル) | 巻き毛のブラッシングは楽な方だが、寒さ対策と十分な運動量が必要 |

ねぇママちゃん、リコイさんって“オオカミみたいな猫”って言われてるけど…あのまばらな毛って、本当に大丈夫なの? ぼくみたいにお風呂のあとだけふわふわになるのと違って、ずっとあの感じなんだよね?

うん、あの毛並みは病気じゃなくて、もともとの体質なんだよ。検査で遺伝病とは関係ないって確認されてから猫種として認められたの。毛が少ないところも含めて“そういうデザインの猫さん”って感じだから、ちゃんと皮膚ケアと温度管理をしてあげれば大丈夫なんだ。

見た目はすごくワイルドだけど、性格はどんな感じなの? ぼくは知らない人が来るとすぐ隠れちゃうけど、リコイさんは平気なのかなぁ。

最初はちょっと警戒する子も多いみたいだけど、慣れてくるとすごく穏やかで、人と遊ぶのも大好きって言われてるよ。飼い主さんのそばに来て甘えたり、先住猫やワンちゃんとも上手に付き合える子が多いから、“見た目ワイルド・中身フレンドリー”なタイプかな。

毛が少ないと、夏の日差しとか冬の寒さがきつそうに見えるんだけど…やっぱり、ほかの猫さんより気をつけてあげないといけないの?

そこはその通りだね。日差しが強いときは直射日光を避けたり、寒い季節はあたたかい寝床を用意したり、皮膚が出ているぶん少しこまめなケアが必要になるよ。逆に言えば、ちゃんと環境を整えてあげられるお家なら、快適に暮らせるってことでもあるかな。

日本でもリコイさんに会えるの? ぼく、ペットショップのチラシを見るのが好きだけど、まだ一回も見たことない気がする…。

日本だと、まだ本当に少ないね。北海道にライコイを扱っているキャッテリーがあったり、海外のブリーダーさんからお迎えする人もいるけど、すぐに出会える猫さんではないかな。もし本気でお迎えしたいなら、ブリーダーさんを探して、じっくり相談するところからのスタートになりそう。

じゃあ、そのリコイさんと暮らすのに向いているのは、どんなパパさん・ママさんかな? ぼくみたいに“マイペースでベッドのまくらの間が定位置”な猫とも、一緒にうまくやっていける?

たくさん話しかけて、一緒に遊ぶ時間をつくってあげられるパパやママと相性が良さそうだね。それから、皮膚ケアや温度管理にちゃんと手をかけてあげられる人。性格は穏やかで社交的な子が多いから、ゆうまさんみたいな“のんびりマイペース”な猫とも、お互いのペースを覚えながら仲良くなれる可能性は十分あると思うよ。

リコイは、オオカミのようなユニークな見た目と、穏やかで甘えん坊な性格をあわせ持った、とてもギャップが魅力的な猫さんです。そのぶん、皮膚や温度管理への配慮など、少し特別なケアも必要になりますが、その手間も含めて一緒に楽しめるご家庭なら、心強いパートナーになってくれそうですね。日本ではまだ出会う機会が少ない稀少な猫種なので、“いつかご縁があったら迎えたいな”くらいの気持ちで、まずはリコイという猫がいることを知ってもらえたらうれしいです。

