「最近、愛猫がキャットタワーに登らなくなった…」 「歩き方がトボトボしていて、なんだか辛そう…」
シニア猫はもちろん、活発な若い猫でも起こりうる「関節炎」。 実は、猫は犬よりも関節炎が多いというデータもあるほど、多くの飼主さんにとって他人事ではない問題です。
ですが、猫は「痛み」を隠す達人。 飼い主が「あれ?」と気づいた時には、すでに症状が進んでいることも少なくありません。
この記事では、まず「関節炎とは何か?」「どんなサインに気をつけるべきか?」という基礎知識を、にゃんトピの頼れるナビゲーター「猫実先生」に、分かりやすく解説してもらいます。
そして記事の後半では、わが家(パパちゃん・ママちゃん)が、愛猫のしょうすけ(アメショ♂・6歳)とゆうま(エキゾ♂・5歳)のために、「今から」できる予防ケアについて、読者の皆さんと一緒に学び、考えていきたいと思います!

「関節炎」と聞くと、足を引きずるなど「歩き方」ばかりを想像しがちですが、猫が出すサインはもっと日常に隠れています。
「年を取ったから、おとなしくなった」
そう思っていた行動が、実は「痛みを我慢しているサイン」かもしれません。 わが家も他人事ではないと思い、猫実先生に聞いた「見逃し厳禁」のチェックリストを共有します。

以下の項目に当てはまることがある場合、関節炎の兆候があるかも?
- ジャンプをためらう(最重要サイン)
(例:キャットタワーやソファ、お気に入りの窓辺に一発で登れず、下でウロウロする時間が増えた) - 階段の上り下りを嫌がる
(例:以前は駆け上がっていたのに、一歩ずつ確かめるように上り下りする) - 歩き方が変わる
(例:お尻を振らない、足を引きずる、歩幅が小さくトボトボと歩く) - トイレの失敗が増える
(例:トイレのフチをまたぐのが辛くて、トイレのすぐそばで粗相してしまう) - グルーミング(毛づくろい)が減る
(例:背中やお尻に毛玉が増えたり、フケが目立つようになった(=体が届かない)) - 触ると怒る・嫌がる
(例:抱っこを嫌がるようになった、特定の場所(腰・足)を触ると威嚇する) - 活動量の低下
(例:「おとなしくなった」のではなく、「痛いから」寝てばかりの可能性)

猫実先生、チェックリスト、ドキッとしますね…。うちの子はまだ大丈夫だと思ってましたが、そもそも、なぜ猫は関節炎になってしまうんでしょうか?

良い質問ですね、パパちゃん。関節炎は『特定の病気』というより、関節に負担がかかり続けた『結果』なんです。主な原因は大きく3つあると言われていますよ。
加齢による軟骨のすり減り


最も多い原因です。猫も人間と同じで、年齢を重ねると関節のクッションである『軟骨』がすり減り、薄くなります。軟骨がすり減ると、骨同士がこすれて炎症が起き、痛みが出ると言われています。特にシニア期(7歳~)に入ったら注意が必要ですね。
体重(肥満)による関節への負担


これも非常に多い原因です。特に室内飼いの猫ちゃんは運動不足で太りやすい傾向が…。体重が1kg増えるだけで、ジャンプの際に関節にかかる負担は何倍にもなると言われます。常に重い荷物を背負っているのと同じですね。
猫種特有の要因(遺伝・体型)


例えばスコティッシュフォールドの『骨軟骨異形成症』は、遺伝的に関節炎を発症しやすいことで知られています。また、メインクーンのような大型種は体重で負担がかかりやすく、マンチカンのような短足種も、体型的に関節の構造に特徴があると言われていますね。

もしチェックリストに多く当てはまったら、まずは動物病院ですね。 ちなみに猫実先生、病院では一般的にどんな治療法があるのか、参考までに教えていただけますか?

はい。もちろん最終的な診断や治療方針は、かかりつけの獣医師さんとしっかり相談するのが大前提ですが、一般的な情報としてご紹介しますね。
関節炎の治療は『完治』を目指すというより、『痛みをコントロール』して、愛猫のQOL(生活の質)を維持することが目的になることが多いようです。
病院での一般的な治療法(参考)

一般的な治療の柱は、主に『痛みの緩和』です。
- 薬物療法(飲み薬): 痛みや炎症を抑える『非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)』などが、状態に合わせて処方されることがあります。
- 注射(抗体医薬): 最近では、猫の痛みの原因物質(NGF)の働きをピンポイントで抑える『月1回の注射』という選択肢も増えています。飲み薬が苦手な子でも、ストレスなく治療を続けやすいと注目されていますね。
- サプリメント: 治療の補助として、関節軟骨の健康をサポートする『グルコサミン』や『コンドロイチン』などのサプリメントが使われることも多いようです。


猫実先生の話を聞いて、僕は『ハッ』としました。
関節炎は『結果』であり、『過程』がある。
この言葉が刺さりました。 「結果」が出るまでの「過程」で、飼い主(私たち)が予防のために何もしてこなかったとしたら…。
「異常がないから気にしない」のではなく、「ちょっとした工夫で予防できるなら、やらなくてはいけないな!」と強く思いました。うちのしょうすけ(6歳)も、ゆうま(5歳)も、まだ関節炎のサインは出ていません。 でも、その「元気な今」を守るために、関節炎という「結果」を招かないために、わが家が「未来の健康」のために、実践する予定の「予防ケアリスト」を紹介します!
※猫の年齢は2025年11月時点です。
(読者の皆さんも、愛猫が元気な“今”だからこそ、一緒に始めませんか?)
わが家の現状をチェックしながら、2つの「小さな工夫」を始めることにします!
わが家の現状

しょうすけ(アメショ♂ 6歳 / 4.4kg): 元気印でダッシュと上り下りが大好き。

ゆうま(エキゾ♂ 5歳 / 5.0kg): おっとり系でぽっちゃり体型。運動神経は低めで、しょうすけに追いかけられると、コーナーでグリップが効かずドリフト(足が空転)している時がある。
※年齢は2025年11月時点です。
【実践ケア 1】 床の滑り対策(ゆうまの“ドリフト”対策)

現状: わが家は新築時にペット用のセラミックコーティングを施工済みです。(当時、予算の関係で「グリップ力最強」のものは断念しましたが…)
気になる点: それでも、ゆうまがしょうすけに追いかけられてダッシュする際、上のコーナーでよくツルッと滑って「ドリフト」しています(笑)。
予防ケア: 将来、あの「ドリフト」が関節の負担にならないよう、ゆうまの“ドリフトコーナー”を中心に「滑り止めマット」を敷くことを検討します!
【実践ケア 2】 自動給餌機の「高さ」調整

現状: わが家は「自動給餌器」を愛用していますが、床に直置きです。
気になる点: しょうすけもゆうまも、食べる時に首をグッと下げて、窮屈そうな体勢で食べています。
予防ケア: あの体勢も首や前足の関節に負担がかかるはず。床置きの自動給餌機に合う「食器台(フードスタンド)」を探して楽な姿勢で食べられるようにしてあげようと思います!
・・・いや、自動給餌器用のかさ上げスタンドなんてなさそうだから、作るか!?
(予告)まずは「自動給餌機の台座」から実践レポートします!
同じように「自動給餌器、床に直置きだ!」という方、意外と多いのではないでしょうか? どんな台座(スタンド)が合うのか、設置したらどう変わったか、近日(将来のグッズ記事として)実践レポートしますね!

ねぇパパちゃん。ぼくたち、まだ元気で走れるのに、なんでマットとか台とか、今から必要なの?

ゆうまさん、良い質問だね。さっき猫実先生に教わったんだ。 ぼくたちが関節炎という『結果』にならないように、元気な『今』だからこそ、パパちゃん達ができる『過程』での工夫を少しでも始めるんだよ。 ゆうまさんが将来もずっと、元気に(できればドリフトせずに)走り回れるようにね!

その通りです、パパちゃん、ゆうまさん。素晴らしい気づきですね。 予防ケアは、飼い主さんの生活に『負担』になって続かないのが一番良くありません。 『人間の生活に負担にならない程度に、ゆとりをもって対策する』 まずは自動給餌機の台のように、小さなことから一つずつ。その“小さな工夫”の積み重ねこそが、愛猫の未来の健康を守る、最高の“絆”になりますよ。

