ふわふわの長毛に、ミンクやセピアなどの濃いカラーが魅力的な「チェルビム(ケルビム)」。見た目も性格もラグドールによく似た大型の長毛種で、「抱っこすると力を抜いてくれる甘えん坊さん」として海外で人気が高まりつつある新しい猫種です。
日本ではまだ知名度が高いとは言えませんが、「ラグドールが気になる」「穏やかで人懐っこい長毛種と暮らしたい」と考えているご家庭にとって、これから注目しておきたい存在です。このページでは、そんなチェルビムの性格・特徴・日本での入手状況や飼い方のポイントまで、初めての方にもわかりやすく解説します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原産国 | アメリカ合衆国(ラグドール系統としてアメリカで発展) |
| 毛の長さ | セミロング(やわらかく密な長毛~中長毛) |
| カラー | ミンク、セピア、ソリッド(シール/ブルー/チョコレート/ライラック/レッド/クリームなど、多彩なカラー) |
| 模様パターン | ソリッド、ミテッド、バイカラー など |
| 体重 | オス約6.0~9.0kg/メス約4.5~6.5kgが目安(大型で成長完了まで3〜4年) |
| 性格 | 穏やか・抱っこ好き・人懐っこい・おっとり・遊び好き |
| 寿命(一般例) | 12〜15年前後 |
| 公認団体 | TICA(ラグドール・ブリードグループの一員として公認) |
| 入手難易度(日本) | ★4(かなり入手困難・専門ブリーダーや輸入が前提) |
💡特徴
チェルビムは、ラグドールと同じく骨太でがっしりとした大型ボディを持つ長毛種です。頭部は丸みのある改良クサビ形で、中くらいの耳とやや大きなオーバルアイがやさしい印象を与えます。
被毛はセミロングで非常にやわらかく、密度も高いため、“大きなぬいぐるみ”のような手ざわりが魅力。ラグドールよりも濃いめのミンク/セピア/ソリッドなど、全身にしっかり色が乗るタイプが多く、成長とともに徐々に色が深くなっていくカラー変化も楽しめます。
| 区分 | 難易度 | 主な入手先 |
|---|---|---|
| ペットショップ | 一般のショップでの取り扱いはほぼなし | |
| ブリーダー | TICA系ラグドールブリーダー、海外のTICA登録ブリーダー | |
| 里親募集 | 現状ではほぼ想定されないレベルの希少さ |
💬 解説
チェルビムは、TICAがごく最近になって正式に品種として紹介した“新顔”の猫種です。そのため、日本語の猫種一覧には少しずつ登場し始めていますが、国内で「チェルビム専門」を掲げるブリーダーはまだ非常に少ないと考えられます。
現時点では、ラグドールのミンク/セピアカラーとしてショップやサイトに掲載されている中に、血統上はチェルビムに該当する個体が含まれている可能性がある、という程度です。本格的にチェルビムを迎えたい場合は、TICA系ラグドールブリーダーに直接問い合わせるか、海外のTICA登録キャッテリーからの輸入が現実的なルートになります。
純血のチェルビムが保護猫や里親募集に出てくる可能性は、現状ではかなり低いと考えられますが、今後日本での飼育頭数が増えれば、まれにそのような事例が出てくるかもしれません。
💡 豆知識
ラグドールとチェルビムは体型や性格がよく似ているため、「ポイントカラーのみ=ラグドール」「ミンク/セピア/ソリッドの長毛=チェルビム」といった“カラーの違い”で区別されることが多くなっています。
- とても穏やかでおっとりした性格
- 抱っこやスキンシップが大好き
- 人懐っこく、来客や子どもにも優しく接しやすい
- 遊び好きで、じゃらし遊びにはしっかり反応する
- 多頭飼いでもケンカになりにくい協調性の高さ
- ラグドール譲りの“抱っこ大好き”
抱き上げると体の力を抜いてくつろいでくれる子が多く、「大きなぬいぐるみを抱いているみたい」と感じる飼い主さんが多いです。 - おっとりで来客にもフレンドリー
人見知りが少なく、他の猫や小さな子ども・犬とも穏やかに共存しやすい性格とされます。多頭飼育でも「ケンカになりにくい」との声が目立ちます。 - 見た目がゴージャスでカラーも楽しい
ふわふわの被毛に濃いめのミンク/セピアカラーが映え、ラグドールとはまた違う“こっくりした色味”を楽しめます。写真映えするのでSNSでも人気になりやすいタイプです。
- とにかく大きい&重い
成猫オスでは6〜9kgクラスに育つこともあり、抱っこやシャンプー時に体力が必要です。キャリーやトイレ・爪とぎなど、ワンサイズ大きめの用品を選ぶ必要があります。 - 運動不足による肥満リスク
穏やかでのんびりしている性格のため、遊びや運動量が不足しやすく、去勢・避妊後は特に太りやすい傾向があります。フード管理と毎日の遊び時間の確保が大切です。 - 被毛ケアの手間と毛玉
セミロングで毛量も多く、換毛期にはブラッシングをサボると毛玉ができやすいです。週数回のブラッシングと、必要に応じたプロによるグルーミングが必要という声もあります。
- 抱っこモードに入ると動かない“ぬいぐるみ”
一度ひざの上でリラックスモードに入ると、何をしてもどっしり動かないチェルビム。「そろそろ足がしびれるんだけど…」と思いつつ、かわいさに負けてそのまま耐えるのが飼い主の日常です。 - 気づくと家の“中心”を陣取っている
リビングの真ん中、ソファのベストポジション、ベッドのど真ん中…。どこへ行っても、一番良い位置にはなぜかチェルビムが先にいます。“大型インテリア兼猫”と化していることも。 - 来客に「ラグドール?」と聞かれがち
見た目はほぼラグドールなのに、ポイントカラーではないミンクやセピアの子だと、初対面の人にはまず「珍しいラグドール?」と聞かれがち。品種説明をするのが恒例行事になります。 - 床に落ちているのは“クッション”…じゃなくて猫
大きな体を床に投げ出して、ドテっと転がる姿はまるでラグマットかクッション。ついまたぎそうになって「ごめん!」と謝るのもチェルビムあるあるです。 - 遊ぶ時は意外と俊敏
普段はのんびりマイペースなのに、お気に入りの羽根じゃらしが出た瞬間、急にスイッチオン。びっくりするほど俊敏なジャンプとダッシュを見せてくれるギャップがたまりません。 - ブラッシングを始めると“ほわ毛”の山
軽くブラシを通しただけなのに、コロコロ一個分ぐらいの毛が取れることも。ブラッシング後にできた“毛ボール”を見て、「これもう一匹分では?」とつい写真に撮ってしまいます。 - 写真を撮ると存在感が主役級
家族写真を撮っても、インテリアを撮っても、なぜか一番目立つ位置に写り込むチェルビム。SNSにアップすると「猫さん大きい!」「もふもふ!」とコメントが集中しがちです。 - ひんやり床が好きすぎて夏は行き倒れ祭り
暑い季節になると、フローリングや玄関のたたきで“行き倒れ”スタイル。お腹をベターッと床につけて寝る姿に、家族からは「今日も落ちてる…」と苦笑いされます。 - 飼い主の移動ルートを熟知している
キッチン、洗面所、ベッドルーム…いつも先回りして待っているチェルビム。気づけば“家の中のストーカー”状態ですが、足元ですりすりされると怒る気になれません。 - 「猫アレルギーの人にも割と平気」と言われがち
長毛&大型なのに、「この子は不思議とくしゃみが出にくい」と感じる来客も。※あくまで個人の体感であり、アレルギー対応猫種ではないので油断は禁物、という注意書き付きのあるあるです。

チェルビムは、ラグドールと深い関わりを持つ“新しいけれど根は古い”猫種です。1960年代、アメリカ・カリフォルニアでアン・ベイカーが作出したラグドール系統の一部に「Cherubim(ケルビム)キャット」という呼称が使われ、のちにラガマフィンの基礎血統にもこの“IRCAチェルビム”が関わったとされています。その後、ラグドール系統は複数の団体やブリーダーグループに枝分かれし、ラグドールとラガマフィンとして歩みを進めていきました。
一方、現代のチェルビムは、TICA(国際猫協会)が定める新しい公認品種であり、ラグドール・ブリードグループの一員として位置づけられています。体型や骨格、頭部の形、温厚で人懐っこい性格はラグドールと同じで、「違いはほぼカラー遺伝子だけ」という説明もあるほどです。ラグドールが“ポイントカラーの長毛種”として固定されているのに対し、チェルビムはミンク・セピア・ソリッドといった、より濃く深い色調を持つバリエーションが認められ、パターンもソリッド/ミテッド/バイカラーと幅広く受け入れられています。
この新しい品種区分は、ラグドールの伝統的なイメージを守りつつ、ミンクやセピアなど人気の高いカラーも公式に評価しようというブリーダー側の折衷案として誕生したものです。そのため、チェルビムの多くはラグドールと同様に、3〜4年かけてゆっくりと成長し、穏やかで抱っこ好き、家族と一緒にくつろぐことを好むといった気質を色濃く受け継いでいます。
日本ではまだ知名度が高いとは言えませんが、TICA公認73品種のひとつとして日本語の猫種一覧にも登場し始めており、「ラグドールに似ていて、もっとカラーバリエーションが豊富な長毛種」として、今後少しずつ注目が高まっていくと考えられます。
環境づくり
- 大型猫用の広めのケージや、ゆったり眠れるベッドを用意する
- しっかりした安定感のあるキャットタワーやステップを設置する
- 暑さに弱いこともあるため、夏場はエアコンやひんやりマットで温度管理を行う
食事
- 大型・長毛種向けの総合栄養食を基本に、体重・体型を見ながら適正量をキープする
- 去勢・避妊後は太りやすくなるため、低カロリータイプや体重管理用フードも選択肢に入れる
遊び
- じゃらしやボールを使って、毎日短時間でも良いので運動させる
- 追いかけっこよりも、ゆったりとしたジャンプやステップを使う遊びを中心に、安全な範囲で体を動かしてもらう
先天的な病気やリスク、老後になりやすい病気等を以下に記載します。
※具体的な発症リスクや検査内容は個体差があります。気になる症状があれば必ず獣医師に相談してください。
| 病名 | 内容 |
|---|---|
| 肥満・生活習慣病 | 穏やかな性格で運動量が少なめなため、カロリー過多になると体重が増えやすく、関節や内臓への負担が心配です。日頃から体重管理と適度な運動を心がけましょう。 |
| 肥大型心筋症 | 大型の純血種で報告の多い心臓病の一つとされ、無症状で進行することもあります。定期健診の際に心音やエコー検査を相談すると安心です。 |
| 尿路疾患(下部尿路疾患・尿石症など) | 水分摂取量やトイレ環境の影響を受けやすく、オスでは尿道が細いため特に注意が必要です。新鮮な水を複数カ所に置き、トイレは常に清潔に保ちましょう。 |
📊 平均寿命(一般例):12〜15年前後
💡 健康維持のためには、体重管理・定期的な健康診断・ストレスの少ない生活環境づくりが大切です。特に大型種は「太りすぎていないか」をこまめにチェックしてあげましょう。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 平均価格 | 25万〜45万円前後(輸入個体や希少カラーの場合はそれ以上になることも) |
| 価格差の要因 | 希少性、血統書の有無や親猫のタイトル、カラーや模様、ブリーダーの飼育方針・健康検査の有無など |
| 購入ルート | TICA系ラグドール/チェルビムブリーダー、海外のTICA登録キャッテリーからの輸入など |
💡 選び方のコツ
チェルビムはまだ新しい品種のため、「どの団体の基準でチェルビムとされているか」を確認することが大切です。親猫の性格や健康状態(心臓・腎臓・遺伝性疾患の検査結果など)をしっかり説明してくれるブリーダーを選びましょう。見学時には、親猫が穏やかで人慣れしているか、猫舎が清潔かどうかもチェックポイントです。
大きな体をゆったりとソファに預けてくつろぐ姿は、まるでフワフワのクッションが一つ増えたよう。テレビを見ていると、いつの間にか飼い主の横やひざの上にやってきて、そのままゴロンと力を抜いて眠ってしまう…そんな穏やかな時間を一緒に過ごせるのがチェルビムと暮らす日常です。
一方で、お気に入りのおもちゃが登場すると表情が一変。ミンクカラーの大きな体を生かして、意外なほど俊敏な動きでじゃらしを追いかけます。まったりモードと遊びモードのギャップも魅力のひとつです。家族みんなのそばにいるのが好きなタイプなので、「いつも視界のどこかにチェルビムが写り込んでいる」ような、にぎやかであたたかい毎日になるでしょう。

| 飼い主タイプ | 相性度 |
|---|---|
| 初心者 | |
| 共働き家庭 | |
| 子どもがいる家庭 | |
| 1人暮らし |
💬 コメント
チェルビムは性格的にはとても穏やかで飼いやすい一方、大型で被毛ケアも必要なため、「初めての猫+忙しすぎる生活」だとお世話が負担になることもあります。家族みんなでお世話を分担できるご家庭や、猫との時間をしっかり取れる生活スタイルの方に特に向いています。子どもがいる家庭でも比較的安心して迎えやすいタイプですが、猫との接し方のルール作りはしっかり行いましょう。
※比較表にはチェルビム(ケルビム)のデータは加えず、チェルビム(ケルビム)以外の3品種で比較しています。
ラグドールやラガマフィンとは「おっとりした大型長毛種」という点で共通していますが、チェルビムは特にミンク/セピア/ソリッドなど“濃いめのカラー”がポイントです。メインクーンは同じ大型でも、より活発でアウトドア派の印象が強く、「まったり派のラグドール系」との違いが出やすいと言えるでしょう。

パパちゃん、チェルビムって、ラグドールさんの“いとこ”みたいな猫って聞いたけど…ぼくとしょうちゃんみたいに、顔は似てるけど性格ちがう感じなの?

イメージとしては、ほぼラグドールの兄弟みたいな感じかな。体つきも性格もすごく似ていて、おっとりで抱っこ好き。ただ、毛の色のバリエーションが多くて、ミンクとかセピアみたいな、全身にふんわり色が乗るのがチェルビムの個性なんだ。

へぇ〜。じゃあチェルビムさんって、どのくらい大きくなるの?ぼくがだっこされてるとき、しょうちゃんが“オレも!”って来たらぎゅうぎゅうなんだけど…。

チェルビムはラグドールと同じく大型で、男の子だと6〜9kgくらいになる子もいるよ。だからソファの上に寝転ぶと、ほぼクッション一個分。抱っこするときは、パパも本気を出さないと腕がプルプルするかもね。

そんなに大きいのに、お家の中でちゃんと運動できるの?ぼくみたいにジャンプ失敗ばっかりだと、おなかぽよんってならない?

そこがポイントでね。チェルビムは穏やかで運動量が少なめだから、遊びをサボるとすぐぽよん体形になるリスクがあるんだ。だからキャットタワーやおもちゃで、毎日ちょこちょこ動いてもらうのが大事。体型チェックは獣医さんにも相談しながらね。

ブラッシングはどれくらい必要なの?ぼくは中毛でも、ママちゃんがサボると“ゆうまさん毛玉できてます〜”って言われちゃうんだけど…。

チェルビムの毛はふんわりしてるけど絡まりやすいから、最低でも週2〜3回はブラッシングしたいね。換毛期はほぼ毎日が理想かな。毛玉が大きくなると皮膚トラブルの原因にもなるから、無理に引っ張らず、ひどい場合はトリマーさんや獣医さんに相談すると安心だよ。

日本でも、チェルビムさんと一緒に暮らしたいって思ったら、どうやって探せばいいの?“ちょっと珍しい猫さん”って、ぼくちょっとワクワクしちゃう。

今のところ日本ではまだ珍しくて、TICA系のラグドールブリーダーさんが取り扱いを始める段階かな。迎えたい場合は、ラグドールのブリーダーさんにチェルビムの計画があるか聞いてみたり、TICAの公式サイトから海外ブリーダーを探して輸入する方法もあるよ。ただし、輸入は費用も手間もかかるから、信頼できるブリーダーと輸入代行業者を慎重に選ぶことが大事だね。

チェルビムは、ラグドールの穏やかさや抱っこ好きな性格はそのままに、ミンクやセピアなどの濃く深いカラーを楽しめる“新顔の大型長毛さん”だよ。日本ではまだ情報が少ないけれど、体が大きいぶん生活スペースやフード管理、被毛ケアにはそれなりの覚悟が必要。でも、その存在感と甘えん坊っぷりは、一緒に暮らす家族にとって大きな癒やしになるはず。迎えるときは、ラグドールとの違いや血統登録団体のルールも含めて、じっくり勉強しながら検討してみようね。

