ふと愛猫の目を見て、「あれ?なんか目が白っぽくない?」とドキッとした経験はありませんか? あるいは、シニア期に入った猫ちゃんと暮らしていると、「最近、視線が合わない気がする…」と心配になることもあるかもしれません。
「白内障って人間やおじいちゃん犬の病気じゃないの?」 「猫もなるの?」 「手術しないと治らない?」
目の病気は、見た目にも分かりやすい分、飼い主さんとしては不安でいっぱいになりますよね。

わが家の「しょうすけ(アメショ)」と「ゆうま(エキゾ)」はまだ若いので、おめめはキラキラですが、将来のことを考えると目の病気は他人事ではありません。 特に猫は痛みを隠す動物なので、気づいた時には進行していることも…なんて聞くと怖いですよね。
そこで今回は、にゃんトピの頼れるアドバイザー・猫実先生に、「猫の白内障」の正体や、犬や人とは少し違う「猫特有の原因」、そして気になる治療費について詳しく教えてもらいます。
正しい知識を持って、愛猫の「目の輝き」を守るための観察眼を養いましょう!

『白内障=老化』というイメージが強いですが、猫ちゃんの場合はどうなのでしょうか?

確かに加齢も原因の一つですが、猫ちゃんの場合は少し事情が違うんですよ。まずは病気の正体から整理しましょう。

白内障は、目の中でカメラのレンズの役割をしている『水晶体(すいしょうたい)』の一部、または全体が白く濁ってしまう病気です。 濁りが進むと光がうまく通らなくなり、視力が低下したり、最終的には失明してしまったりします。

ちなみに、犬では遺伝や加齢による白内障が非常に多いのですが、猫の場合は犬ほど多くはありません。比較的、稀な部類の病気と言えます。」

えっ、稀なんですか?じゃあ安心…というわけではないですよね?

はい、油断は禁物です。 なぜなら、猫の白内障は加齢によるものよりも、他の病気が原因で起こる『続発性(ぞくはつせい)白内障』が圧倒的に多いからです。
- ブドウ膜炎: 目の中の炎症(猫伝染性腹膜炎FIPや猫エイズFIVなどが原因になることも)。
- 外傷: ケンカなどで目を傷つけた場合。
- 糖尿病: 血糖値が高い状態が続くと水晶体が変性する。
つまり、『目が白い』と感じた時は、その背景にもっと大きな病気が隠れている可能性があるのです。


遺伝的な傾向としては、ヒマラヤン、ペルシャ、バーマンなどの猫種で報告されています。 また、年齢に関わらず、先ほど挙げたような『目の炎症』や『ケガ』をしやすい環境にいる猫ちゃんはリスクが高くなります。

言葉を話せない猫ちゃんだから、私たちが早く気づいてあげなきゃいけないわね。どんなサインがあるんですか?

まずは見た目の変化です。
- 黒目の奥が白っぽい: 真正面からだけでなく、斜めから見ると気づきやすいです。
- 光の反射が違う: 暗い部屋でライトや日光が当たった時、反射の仕方がいつもと違う(濁って見える)。
日頃から、愛猫の目の色や輝きをよく見ておくことが大切です。


視力が落ちてくると、行動にも変化が現れます。
- ジャンプを失敗するようになった
- 壁や家具にぶつかる
- 階段や段差を怖がって降りなくなった
- 動くおもちゃへの反応が鈍くなった
『最近、年をとって動きが鈍くなったかな?』と思ったら、実は目が見えにくくなっていた…というケースも少なくありません。

もし白内障になってしまったら、目薬で治るんですか?それとも手術…?正直、お金の話も気になります。

残念ながら、一度白く濁ってしまった水晶体を、目薬や飲み薬で元の透明な状態に戻すことはできません。 内科的治療(点眼薬など)は、あくまで『進行を遅らせる』ためのものです。 初期段階であれば、点眼薬で様子を見ることも多いですね。

視力を完全に取り戻すには、濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを入れる外科手術が必要です。
ただし、猫の白内障手術は非常に高度な技術が必要で、行える病院も限られています。全身麻酔のリスクや、術後の炎症管理(エリザベスカラー生活など)の大変さも考慮しなければなりません。

費用はどれくらいかかるんでしょうか?ネットで『数百万』という記事を見て震えたんですが…。

数百万は少し大げさかもしれませんが、高額であることは間違いありません。 病院や症状によりますが、片目で20万〜50万円程度が一般的な相場かと思います。 必ずしも手術が最善とは限らないので、猫ちゃんの年齢や体力、生活の質(QOL)を考えて、獣医師とよく相談することが大切ですよ。
特別なサプリなどは使っていないわが家。でも、「観察」だけは誰にも負けないつもりです! ここでは、パパちゃん・ママちゃんが実践している目のケアと、将来への備えについてお話しします。


猫の白内障予防には、「抗酸化作用のある成分(ルテイン、アスタキサンチン、アントシアニン、ビタミンC・Eなど)」を含むサプリメントが良いと言われていますね。 今のところ、わが家の2匹には与えていませんが、これらの成分は白内障だけでなく、全身の老化対策(アンチエイジング)にもなります。 シニア期に入ってきたら、健康維持の一つとして取り入れてもいいかなと考えています。
わが家の2匹は今のところ緑内障の症状はありませんが、それぞれちょっとした目の悩みがあるので、ケアのついでに観察しています。

しょうちゃんは特に目のトラブルはないんですが、なぜか**「カサカサの目ヤニ」**が出がちなんです。 なので、気づいた時に「はい、しょうちゃんお顔見せて〜」と言って、目ヤニを取ってあげています。 その時に、白目が充血していないか、瞳孔の大きさは変じゃないかをさりげなくチェック。 ついでに顔マッサージをしてあげると、ウットリして気持ちよさそうにしているので、スキンシップの一環になっていますね。

ゆうまさんは、ブリーダーさんからお迎えした生後5ヶ月の時から「流涙症(りゅうるいしょう)」気味で、年中目の下がビチャビチャなんです(鼻ぺちゃ猫あるあるですね)。 放っておくと涙が固まったり、涙焼けしたりして皮膚炎になっちゃうので、毎日最低でも朝晩は必ず涙を拭いてケアしています。 「ゆうまさん、おめめするよー」と言うと、何をされるか分かっているみたいで、機嫌が悪い時はダッシュで逃げられます(笑)。 この毎日のケアが、目の異変にいち早く気づくチャンスだと思って続けています。

「糖尿病」が白内障の原因になりうると知りました。 うちの子たちは今のところ標準体型ですが、肥満は万病の元。 「太らせないこと(適切な食事管理)」が、巡り巡って目の健康を守ることにもつながるんだと再認識しました。

人間だってそうですが(猫よりパパちゃんの方が先に老眼が進んでいますが…笑)、大小あれど老後は目が悪くなるものです。 もし将来、彼らの視力が落ちてしまったとしても、安心して暮らせるように。 「家具の配置を大きく変えない」「床に物を置かない」といった配慮は、今のうちから心がけておこうと思います。

ぼくのグリーンの目はキラキラでしょ? パパちゃん、ちゃんと毎日見ててね!目ヤニ取るのはいいけど、優しくしてよね!

ぼく、鼻ぺちゃだから目のケアは大事だもんね…。 でも、お顔拭かれるのはやっぱりちょっとニガテだなぁ…(逃走準備)

ふふ、二人とも大事な家族だもんね。 手術は費用も猫への負担も大きいから、やっぱり日頃のケアと、糖尿病にならない体調管理が一番の予防ね。

そうだね。特別なことより、毎日の『可愛いね』の距離での観察を続けよう。 シニアになっても、君たちの可愛い瞳を一番近くで見守らせてね。

素晴らしい心がけです。 猫ちゃんは順応性が高い動物なので、もし視力が落ちても、優れた嗅覚やヒゲの感覚で生活することができます。 悲観しすぎず、変化に寄り添ってあげてくださいね。 知識というお守りを持って、これからも楽しい猫ライフを!

